分析基盤の概要
| 名称 | SATO ANALYTICS(佐藤組 全組データ分析基盤) |
|---|---|
| 主なデータソース | グループLINEの過去ログ、麻雀の点数メモ(紙)、カタンの対局記録(主に構成員の記憶)、会計担当の電卓アプリの履歴 |
| データ更新頻度 | 不定期(誰かが紙のメモを写真に撮って送ったとき) |
| 分析担当 | ウェブサイト担当(兼務) |
| データの信頼性 | 深夜2時以降に記録されたデータは、信頼性が低いものとして取り扱っております |
ダッシュボード(第10期)
カタン OWS戦略の勝率
37.5%
4人対戦の期待勝率 25%を12.5pt上回る
OWS採用率と勝率の相関
0.88(r)
強い正の相関(n = 8)
副組長(自称)の放銃率
21.8%
前期比 +2.5pt/組内平均 12.5%
企業価値(DCF法)
▲2,147万円
理論株価 ▲2,146,875円(1人1株)
※数値は、記録が残っている対局及び会合に基づく推計です。
分析レポート1 カタンにおける「OWS戦略」の採用率と勝率の相関
高度資源管理・開拓戦略事業(事業の概要)
要約
鉱石(Ore)・小麦(Wheat)・羊毛(Sheep)の3資源を重点的に確保し、都市化と発展カードの購入によって勝利点を積み上げる「OWS戦略」について、第6期から第10期までの全26局(延べ104人局)を分析した。その結果、OWS戦略の勝率は37.5%と、全戦略の中で最も高く、構成員別に見たOWS戦略の採用率と勝率との間には、強い正の相関(r = 0.88)が認められた。
戦略別の採用率と勝率
| 戦略 | 採用率 | 勝率 |
|---|---|---|
| OWS戦略(都市・発展カード) | 38.5% | 37.5% |
| ロード戦略(木材・レンガ) | 30.8% | 21.9% |
| 港特化戦略 | 15.4% | 18.8% |
| 戦略なし(その場の流れ) | 15.4% | 6.3% |
戦略別の勝率(%)
構成員別の分析
| 役職 | OWS採用率 | 勝率 |
|---|---|---|
| 店決め係 | 60% | 42% |
| 組長 | 55% | 38% |
| 終電案内係 | 50% | 23% |
| 会計 | 45% | 31% |
| 幹事 | 35% | 27% |
| 盛り上げ係 | 30% | 30% |
| 副組長(自称) | 20% | 15% |
| 顧問 | 10% | 8% |
相関係数 r = 0.88 決定係数 R² = 0.78 回帰係数 0.57(p < 0.01、n = 8)
※広報は撮影に専念し、遅刻担当は対局の開始に間に合わないため、対局記録がありません。
考察
- 回帰分析の結果によれば、OWS戦略の採用率が10ポイント高い構成員ほど、勝率が約5.7ポイント高い傾向が認められる。
- OWS戦略の採用者は、盗賊を自らの鉱石タイルに置かれる回数が、他の戦略の採用者の約1.8倍に達していた。これは、OWS戦略が他の構成員から「勝ちそうな人」として認識され、いわゆるヘイトを集めやすいことを示唆している。
- 終電案内係は、OWS戦略を多く採用しているにもかかわらず、勝率が伸び悩んでいる。対局の終盤に終電の時刻を案内するため、最後の手番に集中できていないことが要因と推察される。
分析上の留意事項
本分析は観察データに基づくものであり、相関関係は因果関係を意味しない。もともと戦略眼に優れた構成員がOWS戦略を選んでいる可能性(交絡)を排除できず、またサンプル数(n = 8)も十分とはいえない。OWS戦略を採用すれば勝てる、と結論づけることはできない点に留意されたい。
分析レポート2 麻雀における特定構成員の放銃率と期待値の推移
確率論理および牌効率分析事業(事業の概要)
要約
副組長(自称)の放銃率は、第6期の12.8%から第10期の21.8%へと、4期連続で上昇した。これに伴い、1局あたりの期待値は第9期にマイナスに転じ、第10期には▲359点となった。対局中に二次会の店を検索している時間の割合と放銃率との間には、極めて強い正の相関(r = 0.998)が認められる。
期待値の算定式
期待値 = 和了率 × 平均打点 - 放銃率 × 平均失点
副組長(自称)の成績の推移
| 期 | 和了率 | 放銃率 | 期待値 |
|---|---|---|---|
| 第6期 | 21.2% | 12.8% | +852点 |
| 第7期 | 20.5% | 14.1% | +679点 |
| 第8期 | 18.8% | 16.9% | +304点 |
| 第9期 | 17.6% | 19.3% | ▲21点 |
| 第10期 | 16.2% | 21.8% | ▲359点 |
| 組内平均 | 21.5% | 12.5% | +818点 |
※平均打点は第6期の7,400点から第10期の6,800点へ、平均失点は5,600点から6,700点へ推移しています(組内平均は、平均打点7,000点、平均失点5,500点)。
副組長(自称)の放銃率の推移(%)
要因分析
| 期 | 対局中に二次会の店を検索していた時間の割合 |
|---|---|
| 第6期 | 5% |
| 第7期 | 9% |
| 第8期 | 22% |
| 第9期 | 33% |
| 第10期 | 41% |
第8期以降、副組長(自称)は、一次会の乾杯の直後のみならず、麻雀の対局中にも二次会の店を検索するようになった。スマートフォンの画面を注視している間に他家のリーチを見落とし、無筋の牌を打ち出す事例が多数確認されている。
提言
- 他家からリーチを受けた局面においては、二次会の店の検索を一時中断すること。
- 二次会の店は、対局の開始前に決定しておくこと(なお、会合規程により、二次会の会場は一次会の乾杯の時点で既に決定しているものとみなされる)。
分析レポート3 DCF法による企業価値評価
財務分析(IR情報)
要約
ディスカウント・キャッシュフロー法(DCF法)を用いて、今後5期間(第11期〜第15期)の飲み代及びレンタカー・カーシェアリング代の支出を予測し、佐藤組の企業価値を評価した。その結果、事業価値は▲2,147万円となった。佐藤組は、経済合理性の観点からは、存続するほど価値が失われる組織であると評価される。
DCF法とは
DCF法とは、事業が将来生み出すフリーキャッシュフロー(FCF)を、資本コスト(割引率)を用いて現在価値に割り引き、その合計をもって事業の価値とする評価手法である。予測期間より後のFCFは、一定の率で永久に成長すると仮定した継続価値(ターミナルバリュー)として算定する。
事業価値 = Σ FCFt ÷ (1 + WACC)t + 継続価値 ÷ (1 + WACC)5
継続価値 = FCF5 × (1 + g) ÷ (WACC - g)
前提条件
| 構成員数・会合回数 | 10名・年24回(いずれも一定と仮定) |
|---|---|
| 飲み代 | 1人1回あたり8,000円(一次会4,800円、二次会3,200円)→ 年1,920,000円 |
| 〆のラーメン代 | 1杯950円、参加率40%(SDGs目標3に基づく抑止の効果を織り込み済み)→ 年91,200円 |
| レンタカー・カーシェアリング代 | 遠征 年6回 × 3台 × 12,000円 → 年216,000円 |
| 売上高 | 0円(6期連続を見込む) |
| 物価上昇率 | 年2.0%(支出に反映) |
| 割引率(WACC) | 11.7%(下記のとおりCAPMにより算定。負債がないため、株主資本コストと一致) |
| 永久成長率(g) | 1.0%(構成員の加齢による〆のラーメン需要の減少と、物価上昇とが一部相殺されると仮定) |
株主資本コスト = リスクフリーレート 1.5% + β 1.70 × 市場リスクプレミアム 6.0% = 11.7%
※βは、会合の盛り上がりに対する佐藤組の支出の感応度として、ウェブサイト担当が設定した値です。リスクフリーレート及び市場リスクプレミアムは、いずれも仮定の値です。
フリーキャッシュフローの予測と現在価値
| 期 | FCF | 割引係数 | 現在価値 |
|---|---|---|---|
| 第11期 | ▲2,227,200 | 0.8953 | ▲1,993,912 |
| 第12期 | ▲2,271,744 | 0.8015 | ▲1,820,761 |
| 第13期 | ▲2,317,179 | 0.7175 | ▲1,662,647 |
| 第14期 | ▲2,363,522 | 0.6424 | ▲1,518,263 |
| 第15期 | ▲2,410,793 | 0.5751 | ▲1,386,418 |
| 合計 | ▲8,382,001 |
※単位:円。FCFは、売上高0円から支出を差し引いた額です。
企業価値の算定
| 予測期間のFCFの現在価値 | ▲8,382,001円 |
|---|---|
| 継続価値(第15期末) | ▲22,756,083円 |
| 継続価値の現在価値 | ▲13,086,745円 |
| 事業価値(EV) | ▲21,468,746円 |
| (控除)有利子負債 | 1円(未精算の割り勘の端数) |
| 株主価値 | ▲21,468,747円 |
| 理論株価(発行済株式数10株) | ▲2,146,875円 |
事業価値のおよそ61%を継続価値が占めている。すなわち、佐藤組の価値の大半は、第16期以降も永久に集まり続けるという前提に依存している。
感応度分析
割引率と永久成長率を変化させた場合の事業価値(単位:万円)は、次のとおりである。
| WACC \ g | 0.0% | 1.0% | 2.0% |
|---|---|---|---|
| 10.7% | ▲2,215 | ▲2,370 | ▲2,560 |
| 11.7% | ▲2,023 | ▲2,147 | ▲2,296 |
| 12.7% | ▲1,862 | ▲1,962 | ▲2,081 |
いずれの前提においても、事業価値はマイナスとなる。なお、割引率が高いほど事業価値のマイナス幅が小さくなるのは、将来の支出が大きく割り引かれるためである。将来の飲み代を軽く見るほど、佐藤組の価値は改善する。
結論
評価者の所見
DCF法による評価の結果、佐藤組は、経済合理性の観点からは直ちに解散すべき組織である。しかしながら、構成員は、毎回自らの意思で集合し、割り勘を支払い続けている(集合時間には遅れるものの)。
この事実は、DCF法が捕捉できない無形資産、すなわち友情、思い出、及び組長の話の価値が、▲2,147万円を上回ることを示している。当組は、これを「のれん」として認識するが、その評価額は算定不能(プライスレス)である。
※本評価は、構成員の飲み代を組の支出とみなすなど、架空の仮定に基づくジョークです。実際の投資判断や企業価値評価の参考にはしないでください。